Industry 4.0:Industry 4.0とは何か?

  • Industry 4.0 基本情報

ビッグデータ、エンベデッドコンピューティング、モバイルインターネット、クラウドコンピューティング。これらは将来の生産環境に影響を与える新しいデジタル技術です。「第四次産業革命」はもう始まっています。

Industry 3.0(第三次産業革命)とは、1970年以降、生産性に大きな向上をもたらしたコンピュータテクノロジーによるオートメーションの時代を指します。Industry 2.0(第二次産業革命)は電気エネルギーを利用した大量生産時代の幕開け、Industry 1.0(第一次産業革命)は人力から蒸気機関や水力といった物理的エネルギーへの移行を指しています。

Industry 4.0とは何か?

この表現には、組立、保守、修理、マーケティング、廃棄にいたるまで、生産をデジタルネットワーク化するすべての機会が網羅されています。Industry 3.0のように機械やコンポーネントがネットワーク化され一元管理されているだけではなく、個々の機械やコンポーネントがデジタル情報を基に決定を下し、その結果を生産システム全体に取り込んでゆきます。このようにして、適応型のシステムが経時的に構築されます。

Industry 4.0:用語と定義

Industry 4.0やデジタル化に関する議論においては、さまざまな用語が頻繁に使われます。ここでは、その中でも重要と思える3つの用語を見てみましょう。

IoS(Internet of Services)

IoSにおいては、サービスや機能がソフトウェアコンポーネントとして表され、インターネット(クラウド)を介してプロバイダーにより提供されます。IoS市場においては、各プロバイダーにより提供されるクラウドベースの開発 / サービスプラットフォーム上で、さまざまなWeb対応サービスを容易に開発し提供することが可能となります。

IoSは、インターネットの将来において大々的に成長が見込まれる領域の1つであるとみなされています。特に業務関連のサービスは、その多くがインターネットを介して提供され、実行されるようになると考えられています。FacebookやTwitterといったWeb 2.0アプリケーションは主として消費者 / 個人へ向けたものですが、IoT(Internet of Things)やIoSは企業や行政を主なターゲットとしています。過去10年の間にインターネットの検索エンジンによって情報を検索することができるようになりましたが、今やセマンティック技術によって適切なサービスを見つけることができます。これを支援するのが、USDL(Unified Service Description Language)と呼ばれるサービス記述言語であり、インターネットにおける新たな標準です。[1]


[1] 出典:Internet der Dienste, Lutz Heuser, Wolfgang Wahlster, Springer, acatech(ドイツ語)

IoT(Internet of Things)

IoT(Internet of Things)とは、あらゆる種類のモノ(オブジェクト)、デバイス、人々を共通のデジタルネットワークに統合するという技術的ビジョンです。オブジェクトは一意の識別情報を持ち、「インテリジェントな」環境内に配置 / 移動されます。

Wikipediaより抜粋:

(ドイツ語版より翻訳)

「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)とは、デバイスとしての(パーソナル)コンピュータが徐々に姿を消し、「インテリジェントオブジェクト」によって置き換えられることを示している。今までのようにそれ自体が注目の対象となるものではなく、「Internet of Things」は人が行うことを、人に気付かれない形で助けることを意図している。ますます小型化されている埋込型コンピュータは、人の邪魔にならないように、あるいはまったく気付かれないように人の助けとなることを目的としている。例えば、種々のセンサを備えたミニチュアコンピュータが、ウェアラブルコンピュータとして直接衣類に内蔵されている。[...]

Internet of Thingsとは、一意に識別可能な物体(モノ)とウェブ状の構造を持つ仮想表現をリンクさせることを指す。そこには、人だけではなくオブジェクトも加わっている。「Internet of Things」という用語は1999年にKevin Ashtonにより造語され、Auto-ID Laboratory(Auto-IDラボ)の活動により広く知られるようになった。

RFIDを使用した自動識別がInternet of Thingsのベースであるとみなされることは多い。ただしオブジェクトはバーコードや2Dコードでも一意に識別することができる。センサやアクチュエーターなどのコンポーネントにより機能が拡張され、アクションのステータス / 実行を検出することも含まれるようになる。拡張されたInternet of Thingsの定義においては、将来のインターネットへのつながりと、関連研究課題との差別化が強調されている。」

サイバーフィジカルシステム(Cyberphysical systems、CPS)

サイバーフィジカルシステム

  • … コンポーネント(オブジェクト、デバイス、マシン、ロジスティクス)には通信可能なエンベデッドシステムが内蔵されている
  • … インターネットを介して通信可能であり、インターネットサービスを利用できる
  • … ネットワークを介して互いに接続可能であり、人と協力して自律的かつ分散的に意思決定を行う

Wikipediaより抜粋:

(ドイツ語版より翻訳)

「サイバーフィジカルシステム(CPS)とは、インターネットなどのデータインフラストラクチャを介して通信するIT / ソフトウェアコンポーネントおよびメカニカル / エレクトロニクスパーツのネットワークを指す。サイバーフィジカルシステムは非常に複雑である。サイバーフィジカルシステムは、有線 / 無線通信ネットワークを介してエンベデッドシステムをネットワーク化することにより形成される。この用語は、ドイツ全土を網羅する電力グリッドのさらなる開発、インテリジェントな電力グリッド、個々の生産ニーズに極めてダイナミックに適応できる革新的な工業生産施設の設計など、大規模な分散型の複合システムを研究・開発するにあたり、その新しい理論的根拠が求められたことに由来している。[...]

サイバーフィジカルシステムは、さまざまな領域で用いることができる。適用分野としては、高信頼性医療機器 / 医療システム、Ambient Assisted Living(AAL)システム、IT交通管理 / 輸送物流システム、自動車向けのネットワーク化された安全 / ドライバー支援システム、産業用プロセス制御 / オートメーションシステム、環境持続可能性影響監視システム、エネルギー供給管理システム、軍事システム、ネットワーキングシステム、コミュニケーション / カルチャーインフラシステムなどが挙げられる。」

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